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『それは記録、そして記憶の物語』
『「30歳かぁ〜・・・」特に何も変わらないはずだったアタシの誕生日は、 実家からの電話で特別なものになってしまった。 身体を壊した父親のために「しかたないかぁ〜・・・」と自分に言い聞かせ、 アタシは写真家になる夢をあきらめて地元に帰ることにした。 人と感情があふれぶつかり合う街、狭い空、猫、いつもの川辺、 そしてかつて夢破れた者たちが住んでいた自分の部屋。 自分もその中の1人になってしまった感傷は気づかないふりをして、 アタシは懐かしくなるであろうものたちに別れをつげることにした。 そして、東京で最初の友達、そして最後の友達にならなければならない「アイツ」のいるフォトスタジオに、 アタシの足は歩み始める。 自分たちの10年を1枚に残すために。
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